クリスマスシーズンにオーストリアを訪れてから、すっかりオーストリアに魅了されてしまいました。
まるで別世界にでも迷い込んだかのようなその街並みの美しさ、清潔さや優雅さ、すべてが自分の理想のように思われました。
そんなわけで、オーストリアにはアイルランド滞在中の1年数か月の間に何度となく出かけました。
そして日本に帰国間近という秋も差し迫ってきた頃にも訪れました。
旅行中はたいてい旅費を節約すべく、宿泊費が安めのユースホステルに泊まっていましたが、
このユースホステルもまた面白い出会いの宝庫でした。
オランダから来たという青年と出会い、ホテルの部屋で随分長いこと話し込みました。
オランダの大学から、オーストリアの大学へと編入する予定で、9月から始まる大学生活に備えて下見に来ているとの事。
芸術系の大学らしく、卒業まではlong way to go(長い道のり)と言っていました。
話をしている最中もギターを片手に弾いていて、なんだかその様子さえも絵になるなぁ、と思ってみていました。
オランダは平均身長が世界一高いという話を聞いたことがありますが、その通り180センチを超える長身の人で、
平均身長についての話を教えると、彼は自分はオランダではごく普通の身長だと言っていました。
またオランダは英語非ネイティブ圏で最も英語力が高い国ともいわれていて、
その評判通り彼の英語力もまったく問題がなく、何の不自由もなく使いこなしていました。
しかし非ネイティブNO.1の当事者である彼にとっては特別な事ではない様で、
これまたオランダ人にとっては普通の事という感じでした。
ちなみに北欧4国も英語力の高さでは有名で、実際にその通りだと思いました。
スウェーデンから来た語学学校のクラスメイトにその話を聞いたことがありましたが、
スウェーデンのテレビはアメリカの番組がよく流れており、
幼いころからそれを見ているから、それが影響しているのではないか?と言っていました。
オーストリアの宿で出会ったオランダ青年とは、その他にもいろんな話をしたと思います。
しかし今となっては印象に残っている話以外は思い出せません。
あれから随分時間が経ちましたが、彼はちゃんと大学を卒業し、今は何をして働いているのでしょうか?
こんなふうにちょっとセンチメンタルな気分に浸れる、一期一会の出会いでした。