とある同級生の話

英語の発音についての話です。

 

高校時代の同級生に、とびきり英語の発音がいい子がいました。

その良さたるや、高校生が頑張った程度の「発音がいい」といったレベルではまったく無く、
大げさではなく本当に次元がまるで違うといったもので、もしかしたらネイティブよりもはるかに上手だと思えるほどでした(笑)

 

実際にいろんな人の、いろんな種類の英語を今までたくさん聞いてきた私ですが、彼女ほど完璧に発音できる人はいまだかつて

見た事も会った事もなく、完璧とはまさに彼女のためにある言葉なのでは?というほど、異次元の発音の英語でした。

 

アメリカに強い憧れがあったようで、彼女の英語は完璧なアメリカ英語です。

私の通った高校は1、2年次に合宿があり、クラス全員参加で英語のスピーチ大会があったのですが、

そのスピーチ大会で初めてまともに彼女の英語を聞いた時、驚きや感心を取り越して、ショックすら感じられる程でした。

彼女の番になると、全員が圧倒され、その圧力に身動きが誰も取れないような、そんな雰囲気すら流れていたのをよく覚えています。

 

非ネイティブでここまで完璧に発音できる人がこの世にいるのか・・・!と、まるで隕石が落ちてきたかのような衝撃を受けました。

 

あんなに上手な同級生によって圧倒的な実力差を見せつけられ、自分は劣等感にさいなまれ、英語の勉強などすっかりやる気をなくした・・・といつもの自分ならばなりそうなところですが、ありがたいことにその劣等感のような感情が、良い方向に作用し、彼女の存在が私の心に猛烈に燃え盛る炎を灯し、自分も高校の3年間はひたすらに英語の発音研究をしました。

その同級生は自分の中で高すぎる目標であると同時に、憧れの存在でもありました。

 

彼女がどうやってあのような完璧な発音を身に付けたかはわかりませんが、私の場合はひたすら英語を読む、真似をする、

英語らしい抑揚を意識する・・・などを繰り返し、ひとりひたすらに黙々と取り組みました。

テクニックで身に付けたというよりは、今時はもう歓迎されないであろう根性論でひたすら練習をしました。

 

しかしいくら時代が変わろうとも、反復練習などの地道にコツコツ続ける事は必要な作業だと思います。

次回は発音や音読について投稿します。